地球規模で考える課題目標SDGsでも重要項目となっている再生可能エネルギーとして、すでに活用が進んでいる「太陽光発電」。
とはいえ、一口に「太陽光発電」といっても規模が大きく感じられ、まだ身近に考えられない方も多いかと思います。
身近なところに意外と増えていて、知れば知るほどメリットも多い「太陽光発電」をもう少し踏み込んで見てみましょう。
身近な「太陽光発電」
まずは身近にある「太陽光発電」を探してみましょう。
割と昔から、身近に「太陽光発電」の仕組みが使われていたのが電卓です。
今ではほとんどの電卓のデジタル表示窓の上や横にソーラーパネルが付いています。
また、スマートフォンなどを充電するため使用されるモバイルバッテリーもソーラーパネルが付いているものが多く見られます。
その他、腕時計や人感センサー付きのライトなど、ソーラーパネルで蓄電して災害時でも使えるものが今の時代の主流になっています。
「太陽光発電」は、公共の場にも広く使われてきていて、人工衛星、灯台や街灯、標識などよく見てみると町でもソーラーパネル付きのものを見つけることができます。
どんな発電方法?
自ら熱と光を放出している太陽。
その光を直接エネルギーに換えるのが「太陽光発電」です。
住宅用の「太陽光発電」の場合、太陽の光がソーラーパネルから取り込まれ、太陽電池に当たると光電力効果という現象が起き、電気に変換されます。
そしてパワーコンディショナという機械で家庭で使用できる交流電力に変換され、電力として使用できるようになります。
1年のうち、平均して約60%が晴れる気候となる日本では太陽発電を利用しやすい国と言えます。
また、各エネルギーの枯渇が懸念される今の時代、「太陽光発電」は産業ビジネスとしても個人としてもまだまだ発展可能なエネルギーとして注目を集め続けています。
太陽光発電協会(JPEA)が概算した、太陽電池1Kw当たりの年間発電量は約1,000Kwh。
そして、1世帯当たりの年間の消費電力が全国平均約4,047Kwh(環境省統計 平成31年度)のため太陽電池4Kw設置すると、家庭で利用する電力のほとんどを太陽電力でまかなえるという計算になります。
太陽光発電の種類
主に太陽電池は3つの種類に分かれています。
・シリコン系(結晶シリコン、アモルファスシリコン)
・化合物系(CIS、CdTe)
・有機系(有機半導体、色素増感)
それぞれ、素材によって耐久性や電力変換効率などが異なりますので馴染みが少ない素材ですが、どのような違いがあるか理解しておきたいところです。
結晶シリコンの中でも、多結晶シリコンがコストが割安で、住宅用として、産業用として多く使われています。単結晶シリコンは一番初めに開発されたシリコンパネルで、純度が高いことから電力変換効率が最も良いが割高な素材となります。
化合物系は低価格で電力製造ができますが、変換率がシリコン系よりも低くなってしまうことがデメリットとして挙げられるため、この素材のパネルを選ぶ際は使用電力を考え、ある程度のパネル面積が必要になってきます。
有機系はまだ実用化が進んでいないく、産業エネルギー用としては用いられていますが、住宅用としては使われれることはほとんどありません。
代表的な特徴は?
1. 電気代の削減につながるエネルギー
個人でも住宅用にソラーパネルの設置などが増えてきている「太陽光発電」。
素材の種類、設置方法など様々で、状況によっても異なりますが、自家発電によって電力の利用ができるため電気代の削減になります。
2. 環境にやさしい
様々な再生可能エネルギーの中でも、二酸化炭素を排出せずに生み出せるエネルギーのため、温室効果ガスの削減につながり、地球に優しい発電の1つです。
3. 災害時に安心
自家発電のため、供給される電力と違い災害時にも利用できます。
電気は、なくなると生活ができないといっても過言ではないほど、毎日当たり前のように利用しているため、いざ使用できなくなると大変困るものです。
その電気を自家で作り出させるのは大きな魅力の一つです。
4. 天候や季節に左右されてしまう
太陽光がエネルギー源となるため、太陽が出ない曇天や雨の日は発電ができなくなってしまいます。
特に冬場は日照時間が短くなってしまうため発電量はかなり少なめになってしまいます。
こうした自然条件に左右されないよう、また大災害に備えて等、発電した電力を貯めておくことができる蓄電池などを利用するのも手段となります。
まとめ
身近なところでも使われていることが多い「太陽光発電」は、まだ知っているようで知られていない再生可能エネルギーです。
これまでのように電力会社から電力を買うよりも、自分で作る時代になってきました。
自然の力を電力として利用できるエコな発電を理解して生活に取り入れていきたいものですね。