太陽光発電のソーラーパネルを設置した方で後付けで蓄電池の導入を考えている方、ソーラーパネルはまだ設置していないけれど蓄電池を導入し、電力会社から買った電気をいざというときに備えたい方。
どのくらいの期間がかかるのか、どのような手順で設置が進められるのかあらかじめ知っておくことでスムーズに蓄電池の導入ができます。
蓄電池設置の流れ
設置前の準備
まずは蓄電池を選ぶ必要があります。
お客様自身で普段使用している電気量などから蓄電容量なども算出し蓄電池を選びます。
蓄電池を購入する際には施工会社が代理販売しているパターンもあり、蓄電池購入と施工会社選びは一括でできる方が楽に進められるでしょう。
また、お客様の設置場所の環境から、設置できる蓄電池の種類が限られる場合があるため、蓄電池を選ぶよりも先に施工業者に相談し、蓄電池を選ぶのもスムーズです。
1. 現地調査
現地調査では、蓄電池をどこに設置するか、また設置するのに問題がないかどうかを調べます。
第一に蓄電池が置けるスペースと、蓄電池本体の重さが耐えられる場所かどうかを調べます。
スペースが見つかると、塩害がないか、直射日光が当たりにくい場所か、空気が滞留しないか、寒冷地であれば積雪による被害が起きにくいか、などの条件をさらに調査していきます。
2. 基礎工事
蓄電池を設置する場所が決まったら、置く場所に土台を作ります。
セメントで基礎を作る工事で、環境によって高く設置したりしますが、蓄電池の種類や環境によっては必要のない場合もあります。
3. 蓄電池本体の設置
基礎工事が終わると、蓄電池本体を設置します。
蓄電池が動かないように水平を見て固定されます。
4. 配線工事
蓄電池が設置された後は、住宅の分電盤に接続する配線工事が行われます。
すでにソーラーパネルを導入されている場合はパワーコンディショナーと蓄電池の接続も必要となります。
また、蓄電池にはすべての家電に電気を流すことができる全負荷とあらかじめ指定された家電のみに分電される特定負荷の2種類がありますが、特定負荷のパターンの場合は特定負荷分電盤への配線工事も行われます。
5. 蓄電池設定と動作確認などー
蓄電池の利用の仕方によって違う設定をしてもらい、蓄電池が正常に作動されるか動作確認を行います。
蓄電池のモードは、経済性モードやクリーンモードなど、使い方によってモードを切り替える必要があります。
蓄電池設置にかかる期間
業者さんに見積もりをもらって契約してから、数か月程度のスケジュールは見た方が良いでしょう。
一番時間を要するのは、補助金の申請や電力会社への申請です。
契約した施工会社で進めることがほとんどですが、お客様側で申請関係を進める必要がある場合は、施工会社との契約と同時に進めた方がスムーズに進められます。
太陽光発電と併用して導入する場合は、基本的に事業計画認定、補助金、電力会社への接続申請の3つが必要となり、審査時間がかかるため注意が必要です。
設置するまでの注意点
費用
蓄電池を設置するには、蓄電池本体代、設置工事代、電気工事代の3つ費用が発生すると考えていて間違いありません。
設置する際、設置場所に手を加える必要がある場合や特殊な条件がある場合は別途費用がかかる場合があるため注意しましょう。
設置は自分ではできない
蓄電池のみを購入し、自身で設置、使用するのはとても危険です。
自分で設置すると、蓄電池もしくは設置に関しての保証がない他、分電盤等の配線工事は電気工事士の資格が必要ですので自身での設置は不可です。
設置費用もあらかじめ考慮してから導入し、必ず業者へ依頼しましょう。
設置場所の環境が変わる場合
蓄電池を設置した後に、設置場所付近の工事等を予定している場合は要注意です。
例えば、隣家があったために得られていた蓄電池設置場所の日陰が、隣家がなくなってしまい直射日光が一日中当たる、家のリフォームを行う予定があり、設置場所に積雪が考えられるなどの環境の変化がある場合は蓄電池設置の施工業者へ伝えましょう。
ほとんどの商品で10年以上の保証があり、長期間使用できる蓄電池は、環境の変化も考慮した場所への設置が検討されなければいけません。
施工業者のサービス内容
蓄電池を設置する場合、各種補助金の申請や、電力会社への申請が必要となります。
ほとんどは設置施行会社が代行しますが、念のためサービス内容に申請も入っているか確認しましょう。
施工業者で行わない場合、お客様自身が行う必要があり、申請後に設置となるためスケジュールが大きく変わってしまう可能性があります。