近年の電気代高騰により、太陽光発電を導入しようか検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし「実際のところ、導入するメリットってどれくらいあるの？」「初期費用は高そうだけど、本当に元が取れるの？」といった疑問や不安もあるでしょう。
この記事では、太陽光発電システムをご自宅に導入するメリット・デメリットを初心者の方にも分かりやすく解説します。
太陽光発電設備を導入しようか悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください。
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太陽光発電を導入する経済的なメリット
太陽光発電を導入することで、さまざまな経済的メリットを受けることができます。
毎月の電気代を大幅に削減できる
太陽光発電システムは、家庭内で使用する電力を自ら作り出せる設備です。
発電した電力をそのまま使用することで、電力会社から購入する電力量が減少し、毎月の電気料金を直接的に削減できます。
- 日中に在宅している時間が長い
- リモートワークや在宅勤務をしている
- エアコンや照明の使用が多い
- 昼間に家電製品を頻繁に使用している
余った電気を売って収入を得られる（売電収入）
家庭内で余った電力は、電力会社に売却することが可能です。
ただし売電単価は年々引き下げられており、過去と比較すると売電による利益あまり期待できなくなっています。
売電は「FIT制度（固定価格買取制度）」に基づいて行われます。
売電収入 = 売電量（kWh） × 売電単価（円/kWh）
たとえば、年間3,000kWhの電力を売電できた場合、3,000kWh × 16円/kWh = 年間48,000円の売電収入が見込まれます。
補助金制度を活用して初期費用を抑えられる
国や自治体が実施している補助金制度を活用することで、経済的な負担を軽減できます。
現在国が実施する補助金では、太陽光単体に対するものはありませんが、多くの自治体が太陽発電設備に対する補助金を交付しています。
特に東京都の太陽光補助金は他府県よりも充実しており、多くの補助金を受け取ることが可能です。
- 新築住宅：3.6kW以下 12万円／kW（上限36万円）、3.6kW超 10万円／kW
※機能性PV加算：最大8万円/kW上乗せ - 既存住宅：3.75kW以下 15万円／kW（上限45万円）、3.75kW超 12万円／kW
※機能性PV加算：最大8万円/kW上乗せ、防水工事：18万円（1件）上乗せ、陸屋根の住宅への架台設置：10万円/kW上乗せ - 蓄電池システム：12万円／kWh
※太陽光発電設備の設置または工事パッケージ契約が条件
補助金制度を利用する際は、以下の点に注意しましょう。
- 補助対象や条件が自治体によって異なる
- 申請期間や予算枠に制限があるため、早めの準備が必要
- 制度の内容は年度ごとに変更される
ご自身の住む自治体が補助金制度を実施しているかは「○○市 太陽光 補助金」で検索してみてください。
太陽光発電を導入する生活の質・安心に関するメリット
太陽光発電システムの導入は、経済面だけでなく、日々の暮らしの質を高めるメリットもあります。
停電時でも電気が使える
日本は地震や台風などの自然災害が多く、それにより予期せぬ停電を引き起こす可能性があります。
太陽光発電設備を導入していると、非常時でも最低限の電力が確保できるので、大きな安心につながります。
さらに蓄電池を併設していれば、日中に発電して蓄えた電気を夜間や悪天候時にも使用することが可能です。
環境問題への貢献につながる
日本はエネルギー自給率が低く、約9割のエネルギー資源を海外から輸入しています。
太陽光発電が普及すると、国内でエネルギーを作り出す「エネルギー自給率」の向上につながります。
ご家庭で作った電力を自家消費することで、電力会社がCO2を排出して作った電気の消費を減らすことが可能です。
住宅の断熱性・遮熱性が向上する可能性
あまり知られていませんが、太陽光パネルを屋根に設置することで、住宅の断熱性や遮熱性が向上する可能性があります。
- 屋根に太陽光パネルの層ができることで、屋根材の温度上昇を抑えられる
→室温の上昇を緩和する効果が期待できる - 冬場は、屋根からの放熱を抑えられる
→室内の暖かさを保ちやすくなる
ただし、この効果は設置条件や建物の構造によって異なるため、事前の詳細な調査が必要です。
資産価値の向上やZEH化への貢献
太陽光発電システムを導入している住宅は、資産価値が高まる傾向があります。
エネルギー効率が高い住宅は、将来の売却時や賃貸に出す際に有利になる可能性があるでしょう。
また、太陽光発電はZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）を実現するための重要な要素です。
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太陽光発電のデメリットと注意点
太陽光発電には多くのメリットがある一方で、導入前にしっかり理解しておくべきデメリットや懸念点も存在します。
これらを事前に把握し、対策を検討することが、後悔のない導入につながります。
初期費用が高額
太陽光発電システムを導入する際に、最もハードルとなるのが初期費用の高さです。
システムの種類や容量、設置条件によって異なりますが、一般的な住宅用太陽光発電システムの設置費用相場は、およそ100万円～150万円程度（4kWの場合）と言われています。
新築住宅で太陽光発電設備を導入した際の費用の内訳は、以下のとおりです。
住宅用太陽光発電の導入費用は、kWあたり平均で約26万円〜28万円程度と示されています。
太陽光発電の設置費用については、以下の記事で詳しく解説しています。
天候によって発電量が左右される
太陽光発電システムの発電量は、天候に大きく左右されます。
晴れの日は多くの電力を発電でき、曇りや雨の日は発電量が大幅に減少するのが特徴です。
また、雪が積もると発電できない期間が発生する可能性もあります。
発電量の不安定さに対しては、蓄電池を導入することで対策することが可能です。
定期的なメンテナンスが必要
太陽光発電システムは設置すれば終わりではなく、長期的に安定して発電能力を維持するためには定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスは3〜5年に一度の頻度が推奨されており、一回あたりの費用相場は約4.1万円です。
（参照：経済産業省「調達価格等算定委員会」資料（PDF））
- 発電効率が低下する
- 機器の故障につながる
- ホットスポット現象による発火
導入するを検討する際は、長期的な視点で運用コストとして考慮することが大切です。
太陽光発電設備のメンテナンスについては、以下の記事で詳しく解説しています。
設置場所や屋根の形状に制約がある
太陽光パネルは、日当たりの良い南向きの屋根に設置するのが理想的とされています。
また、古い住宅や耐震性に不安がある住宅の場合、屋根に太陽光パネルを設置することによる荷重に耐えられない可能性もゼロではありません。
築年数が古い住宅では追加の補強工事が必要になることがあり、さらに費用がかかってしまうことがあります。
導入後に後悔しないよう、事前に専門業者による屋根の状態や耐荷重の診断を受けることが重要です。
売電単価が下落傾向にある
前述したように、FIT制度の売電単価は導入年度によって異なり、全体的に下落傾向にあります。
売電単価の下落により「売電で大きく稼ぐ」ことは難しくなってきています。
FIT期間終了後（卒FIT）は、電力会社が買い取る電気の単価がFIT制度の単価よりも安くなることがほとんどです。
- 自家消費を拡大するための蓄電池導入
- 電力会社の新しい買取プラン
- FIP制度
太陽光発電導入を検討するポイント
「メリットデメリットは理解できたけど、太陽光発電を導入する際はどんなポイントに注目したらいい？」とお悩みの方も多いでしょう。
ここでは、後悔のない選択をするために導入時に検討するポイントを解説します。
ご家庭に合ったシステム容量を選ぶ
太陽光発電システムの発電量は、設置するパネルの総容量（kW）によって決まります。
費用対効果を最大化するためには、ご家庭に合った適切な容量を選ぶことが重要です。
- ご家庭の電気使用量
日中の電気使用量が多いご家庭であれば、自家消費によるメリットを最大化するために、ある程度の容量が必要です。 - 屋根の設置可能面積
必要以上に大きなシステムを設置しても、使いきれない電気を安価で売電することになり、費用対効果が悪くなる可能性があります。
まずは、ご家庭の過去の電気使用量データを確認し、将来的なライフスタイルの変化なども考慮しながら、最適な容量を検討しましょう。
信頼できる施工・販売業者を選ぶ
太陽光発電システムは長期にわたって使用する設備なので、設置工事の品質や導入後のサポートが重要です。
そのため、信頼できる施工・販売業者を選ぶことが、成功のポイントとなります。
- 豊富な実績：導入実績が多く、経験が豊富か
- 資格・認定：資格やメーカーからの認定を受けているか
- 丁寧な対応：質問に丁寧に答え、分かりやすく説明してくれるか
- 明確な見積もり：見積もりの内容が詳細で、不明瞭な点がないか
- 保証内容：システムや工事に対する保証が充実しているか
- メンテナンス体制：導入後のメンテナンスやアフターサービスがしっかりしているか
複数の業者から見積もりを取り、提案内容や費用、担当者の対応などを比較検討しましょう。
複数の優良業者からまとめて見積もりを取れる「一括見積もりサイト」も便利です。
一度の入力で複数の会社の提案を比較できるため、効率的に業者選びを進められます。
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補助金制度の最新情報を確認する
国や自治体によって、太陽光発電導入の費用を軽減する補助金制度が実施されています。
補助金の内容や金額は年度ごとに変更されたり、予算に達したことで早期終了したりするため、常に最新の情報をチェックすることが大切です。
利用できる補助金があれば、初期費用負担を大きく軽減し、費用対効果を高めることができます。
また施工業者も補助金情報に詳しいため、相談してみるのもよいでしょう。
ただし、悪質な業者は「補助金が100％出るから」「補助金がもうすぐ終了するから」と言って契約をせかす場合があります。
複数の業者から話を聞き、ご自身でも補助金情報を調べたうえで、納得できる契約を進めましょう。
太陽光発電のメリット・デメリットまとめ
この記事では、太陽光発電設備を導入するメリットとデメリットを解説しました。
太陽光発電のメリット
- 毎月の電気代を大幅に削減できる
- 余った電気を売って収入を得られる
- 補助金制度を活用して初期費用を抑えられる
- 停電時でも電気が使える
- 環境問題への貢献につながる
- 住宅の断熱性・遮熱性が向上する
- 資産価値の向上やZEH化への貢献
太陽光発電のデメリット
- 初期費用が高額
- 売電単価が下落傾向にある
- 天候によって発電量が左右される
- 設置場所や屋根の形状に制約がある
メリットとデメリット、初期費用やランニングコストといった費用を総合的に比較し、ご家庭にとって最もメリットが大きい選択をすることが大切です。
「本当に元が取れるの？」「我が家に合っているの？」などの疑問や不安は、信頼できる業者に相談しましょう。
信頼できる業者を見つけるためには、エコエネのような一括見積もりサイトの利用がおすすめです。
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