2025年（令和7年）、杉並区の太陽光発電補助金制度に大きな変更があります。

エコ住宅促進助成制度のリニューアルにより、申請方法や補助内容が変わるため、導入を検討されている方は注意が必要です。

杉並区で太陽光設備を取り入れると、以下の補助金が受け取れます。（2025年度）

太陽光発電システム	1kWあたり3万円（上限4kW・12万円）
家庭用蓄電池	定額5万円（加算制度は廃止）
V2H充放電設備	1台あたり10万円

ポイントは、令和7年度から申請方法が「事前申請」から「事後申請」に変更される点です。

工事完了後に申請する形式になるため、必要な書類や写真の準備が重要になります。

この記事では、杉並区における2025年度の太陽光発電補助金制度の変更点や申請方法、必要書類、併用可能な他の補助制度について詳しく解説します。

補助金を最大限に活用して、エコで災害に強い住まいづくりの参考にしてください。

【2025年最新】杉並区の太陽光発電補助金

2025年度（令和7年度）、杉並区のエコ住宅促進助成制度が大幅にリニューアルされます。

特に太陽光発電や蓄電池の導入に関する補助金については、助成金額や申請方法、必要書類に変更があり、事前の確認が重要です。

ここでは、杉並区の最新補助制度の概要や申請スケジュール、対象者要件、施工期限などを分かりやすく解説します。

補助対象設備と補助金額

令和7年度から、杉並区の補助対象機器と補助金額に一部変更があります。

太陽光発電システムの補助内容は2024年度と大きくは変わりませんが、蓄電池の補助額と加算制度に変更があります。

対象設備	2025年度補助金額	変更点
住宅用太陽光発電システム	1kWあたり3万円（上限4kW）	変更なし
家庭用蓄電池	定額5万円	加算2万円の制度が廃止
太陽光＋蓄電池 同時設置	合計金額は10万円まで	加算制度なし
V2H充放電設備	1台あたり10万円	変更なし
エネファーム	1台あたり4万円	変更なし

この変更により、設置プランの見直しが必要になる場合もあります。

補助金の申請受付期間

令和7年度の杉並区補助金制度では、申請受付の期間も変更されました。

新しいスケジュールでは、申請開始日が「2025年4月10日（木）」、終了日は「2026年2月27日（金）」となっています。

ただし例年通り、予算額に達した時点で受付は締め切られます。

補助対象者の要件

杉並区の補助金制度を利用するには、一定の条件を満たす必要があります。

主な対象者要件は、以下の通りです。

要件	詳細
居住要件	杉並区内に住所を有し、かつ設備を設置する住宅の所有者または居住者であること
設置要件	杉並区内の住宅に対象設備を設置すること
契約要件	補助対象機器を導入するにあたり、補助金の交付決定前に工事を開始していないこと（令和7年度は事後申請に変更）
完了報告	工事完了後に必要書類と完了報告書を提出すること

とくに重要なのは、令和7年度から「事後申請」に変わることです。

そのため、施工前にしっかりと写真などの必要書類を準備しておきましょう。

施工完了の期限

令和7年度の補助金対象となる工事や設置の期間は「2025年2月1日（土）～2026年1月31日（土）」です。

この期間内に工事が完了し、支払いまで終えている必要があります。

杉並区の太陽光発電補助金申請方法

令和7年度から、杉並区における太陽光発電などの補助金申請方法は、これまでの「事前申請」から「事後申請」へと変更されます。

これは、工事や支払いを終えたあとに書類を提出する方式であり、申請手順や準備すべき資料に注意が必要です。

申請の流れ

補助金の申請は、設置工事の完了後に行う「事後申請方式」が採用されています。

工事の前段階から書類や写真の準備を計画的に進めておくことで、スムーズな申請が可能になります。

申請の流れは、以下のとおりです。

ステップ	内容
① 工事の実施	対象機器（例：太陽光発電システム）を設置し、代金の支払いを完了させる
② 写真撮影	工事前・工事中・工事後の写真を、機器の種類に応じて撮影する（詳細は下記参照）
③ 書類の準備	指定された様式の申請書に加え、領収書や保証書などの必要書類を揃える（様式は4月1日公開）
④ 完了報告書の作成	新たに必須となった「完了報告書」を作成し、添付する
⑤ 郵送または持参による提出	杉並区役所へ郵送、または窓口にて書類を提出する（詳細は後日発表）

申請前に必要書類や撮影内容を事前に確認し、漏れなく準備しておくことが、円滑な申請手続きのポイントとなります。

写真の要件

申請時に提出が求められる写真には、工事前・工事中・工事後といった段階ごとの記録が含まれます。

機器によって必要な写真の種類が異なるため、事前に確認し、撮り忘れがないよう注意しましょう。

下記の表に、各機器に必要な写真の種類をまとめています。

機器	必要な写真
高日射反射率塗装・LED照明	工事前・工事後
断熱フィルム	工事中・工事後
太陽光発電・蓄電池など上記以外	工事後のみ

写真は、補助金申請の審査において設置状況を証明する重要な資料です。

必要書類（予定）

令和7年度の申請では、新しい様式に基づいた書類の提出が求められます。

なかでも「完了報告書」は新たに必須となり、従来の様式では申請が受け付けられません。

以下に、提出が必要となる主な書類の一覧を記載します。（※2025年4月1日以降に公式様式が公開予定）

提出書類は、補助金審査における正確な判断材料となるため、不備や漏れがないよう細心の注意が必要です。

東京都や国の補助金と併用できる？

併用の可否【2025年度 最新情報】

令和7年度（2025年度）において、杉並区の太陽光発電補助金は、東京都や国の補助金制度と併用することが可能です。

ただし、すべての制度が無条件で併用できるわけではなく、機器や申請時期によって制限を受ける場合があるため、事前に確認することが重要です。

補助制度	杉並区との併用
東京都の補助金（例：東京都地球温暖化対策助成）	併用可能

杉並区の公式ウェブサイトでは、「他の補助制度と併用することは可能ですが、それぞれの制度に定められた条件により制限される場合があります」と明記されています。

実際の施工内容や機器の仕様によって適用可否が異なるため、各制度の要綱を必ず確認しましょう。

併用時の注意点

複数の補助制度を利用する際には、それぞれの制度で求められる申請条件や対象期間が異なるため、十分な下調べと計画が必要です。

特に、補助対象となる費用については、重複して受け取ることができないため、注意が必要です。

これらの点を踏まえ、申請スケジュールと必要書類の準備を事前に進めることで、スムーズに手続きを行うことが可能になります。

おすすめの併用パターン（例）

補助金の併用により、導入コストの大幅な軽減が期待できます。

以下の表は、代表的な併用パターンと、それぞれの想定補助内容をまとめたものです。

各制度の詳細を踏まえた上で、最適な組み合わせを検討してみましょう。

補助制度	対象設備	想定される補助例
東京都（環境局）	太陽光・V2Hなど	高性能機器ほど高額の補助が受けられる可能性あり
杉並区	太陽光：3万円/kW 蓄電池：5万円	杉並区独自の定額補助が加算される

自治体や施工業者とよく相談しながら、最も効率的な申請方法を選びましょう。

東京都の補助金については、以下の記事で詳しく解説しています。

【2025年最新】東京都の太陽光発電補助金情報！導入前に知っておきたいポイント

東京都の太陽光発電補助金制度について詳しく解説しています。既築住宅では最大45万円、新築住宅では最大36万円の補助が受けられるほか、蓄電池やV2Hシステムとの組み合わせでさらなる補助金取得が可能です。初期費用を抑えながら環境にも家計にも優しい太陽光発電導入のポイントを知りたい方は、ぜひご覧ください。

eco-ene.com

2025.03.14

杉並区で太陽光発電設備を取り入れるメリット

太陽光発電を導入することで、電気代の節約や災害時の電力確保、環境負荷の軽減といった多くのメリットを得られます。

ここでは、それらのメリットについて詳しく解説します。

電気代を大幅に節約できる

太陽光発電を導入することで、家庭内で使用する電気を自家発電できるため、電力会社から購入する電力量を大幅に削減できます。

これにより、毎月の電気代を節約でき、長期的に見ると導入費用の回収も可能になります。

さらに、売電制度を活用すれば、余剰電力を電力会社に売却することができるため、追加の収益を得ることもできます。

電気料金が上昇傾向にある今、電力コストを抑える手段として太陽光発電は非常に有効です。

具体例

例えば、東京都内の4人家族の一般的な家庭では、月々の電気代が約1万5,000円かかると想定されます。

しかし、太陽光発電を導入すると、年間10万円以上の電気代を削減できるケースもあります。

災害時の電力確保ができる

地震や台風などの自然災害が発生すると、長時間にわたる停電が発生することがあります。

しかし、太陽光発電を導入していれば、日中に発電した電力を直接使用できるため、停電時でも最低限の生活を維持することが可能です。

特に、蓄電池を併用することで、夜間や悪天候時でも電力を確保できるため、万が一の備えとしても優れています。

日本では近年、異常気象による災害が増えているため、非常用電源としても重要視されています。

具体例

2019年の台風15号では、千葉県で大規模な停電が発生し、多くの家庭が数日間にわたり電気の供給を受けられませんでした。

しかし、太陽光発電＋蓄電池を導入していた家庭では、冷蔵庫やスマートフォンの充電など、必要な電力を確保できたという事例もあります。

環境に優しく、CO2排出量を削減できる

太陽光発電は、発電時に二酸化炭素（CO2）を排出しないため、地球温暖化防止に貢献するクリーンなエネルギーです。

火力発電などの化石燃料に依存しないことで、家庭から排出されるCO2の量を大幅に削減できます。

また、日本政府はカーボンニュートラルの達成を目指しており、再生可能エネルギーの普及を推進しているため、補助金や優遇制度も充実しています。

エコなライフスタイルを目指す方にとって、太陽光発電は最適な選択肢の一つといえるでしょう。

具体例

一般的な家庭が太陽光発電を導入すると、年間で約1トンのCO2を削減できると言われています。

これは、約50本の木を植えるのと同じ効果があるとされています。

太陽光発電のデメリットとは？注意すべきポイント

太陽光発電には、電気代の節約や環境保護など、多くのメリットがあります。

しかし、導入には初期費用がかかるほか、天候による発電量の変動やメンテナンスの必要性など、いくつかのデメリットも存在します。

これらの点を事前に理解し、適切な対策を講じることで、太陽光発電の導入をよりスムーズに進めることができます。

初期費用が高い

太陽光発電システムを導入するには、太陽光パネル、パワーコンディショナー、設置工事費などの費用が発生し、一般的に100万円～300万円程度かかります。

初期費用の負担が大きいため、導入をためらう方も少なくありません。

しかし、補助金や助成金を活用することで、コストを大幅に削減できる可能性があります。

さらに、ローンやリースを利用することで、一括払いの負担を抑えながら導入する方法もあります。

天候による発電量の変動

太陽光発電は、天候や季節に大きく左右されるため、曇りや雨の日には発電量が大幅に低下します。

特に冬季は、日照時間が短くなるため、年間を通じた発電量に影響を与える可能性があります。

しかし、適切な対策を講じることで、安定した電力供給を確保することができます。

メンテナンスや耐久性の問題

太陽光パネルは、約25〜30年の寿命がありますが、長期間の使用に伴い発電効率が低下することがあります。

また、ホコリや鳥のフンが付着すると、パネルの発電量が減少する可能性があります。

そのため、適切なメンテナンスを行い、長期間にわたって安定した発電を維持することが重要です。

補助金を活用して太陽光発電を導入する際の注意点

補助金には申請期限や適用条件があり、正しく手続きを進めなければ、受け取れないケースもあります。

申請のミスや期限切れによって、せっかくの補助金を逃してしまうことがないよう、事前にしっかりと確認しておきましょう。

ここでは、補助金を活用する際に注意すべきポイントを詳しく解説します。

補助金の申請期限と予算の上限に注意

補助金には申請できる期間が定められており、期限を過ぎると申請することができません。

また、多くの自治体では「予算が上限に達した時点で受付終了」となっており、想定よりも早く締め切られることがあります。

特に人気のある補助金制度では、受付開始後すぐに予算枠が埋まるケースもあります。

補助金の対象設備と適用条件を事前に確認

補助金を受け取るためには、対象となる設備や設置方法が自治体の定める条件を満たしている必要があります。

例えば「指定されたメーカーの太陽光パネルを使用すること」「発電容量が1kW以上であること」「認定された施工業者が設置を行うこと」など、細かな要件が設定されている場合があります。

補助金と他の制度の併用可否を確認

補助金には、国や自治体、電力会社などが提供するさまざまな種類があります。

しかし、補助金制度によっては「他の補助金との併用ができない」場合があるため、事前に確認することが必要です。

例えば、杉並区の補助金と東京都の補助金は併用可能ですが、別の助成金と重複して申請できない場合もあります。

施工業者の選定は慎重に行う

太陽光発電の導入を成功させるためには、信頼できる施工業者を選ぶことが不可欠です。

施工業者によっては、補助金の申請手続きを代行してくれるところもありますが、業者選びを誤ると、施工不良や申請ミスによって補助金が受け取れないリスクもあります。

業者を選ぶ際には、以下の点をしっかり確認しましょう。

一部の業者では、「必ず補助金が受け取れる」と誇張して営業するケースもありますが、実際には補助金の要件を満たしておらず、申請が通らないこともあります。

杉並区の太陽光発電補助金 まとめ

杉並区では、2025年度（令和7年度）からエコ住宅促進助成制度が大幅にリニューアルされます。

太陽光発電システムや蓄電池など、再生可能エネルギー設備への補助内容に変更があります。

設備種類	補助金額	変更点
太陽光発電システム	3万円/kW（上限4kW）	変更なし
家庭用蓄電池	定額5万円	加算2万円の制度が廃止
V2H充放電設備	1台あたり10万円	変更なし
エネファーム	1台あたり4万円	変更なし

令和7年度の申請受付期間は2025年4月10日から2026年2月27日までで、施工対象期間は2025年2月1日から2026年1月31日となっています。

ただし、予算に達した時点で受付終了となりますので注意が必要です。

工事と支払いを完了させた上で申請する形になります。