太陽光発電を設置したいけど、2025年も補助金ってあるの？
実際にどのくらい補助金が受けられるのか、気になる！
太陽光発電の補助金について、このような疑問を持つ方は少なくありません。
2025年度（令和7年度）も国や都道府県・市町村で太陽光発電の補助金制度は継続しており、条件を満たせば導入コストを大幅に抑えられます。
この記事では、最新の補助制度の内容を整理し、相場価格や申請時の注意点、導入のメリット・デメリットまで詳しく解説します。
読んでいただければ、補助金の最新情報と太陽光発電導入のポイントがすぐにわかります。
太陽光発電はやめた方がいいって聞くけどどうなんだろう？と不安に感じている方には、以下の記事がおすすめです。
国の太陽光発電補助金
国による住宅用太陽光発電システムへの直接的な補助金は、2014年に終了しており、2025年度時点でも復活していません。
現在は断熱改修や高効率設備の導入とあわせて、太陽光発電や蓄電池を設置する場合に対象となるのが一般的です。
このように国の補助は「太陽光単体」ではなく「住宅全体の省エネ性向上」を前提としています。最新の募集要領は国土交通省・経済産業省・環境省の公式サイトで確認することが大切です。
「ソーラーパネルはどれを選べばいいの？」と疑問をお持ちの方は、以下の記事を参考にしてみてください。
都道府県が実施する太陽光発電補助
ここでは2025年度（令和7年度）に実施されている、全国47都道府県の住宅用太陽光発電および蓄電池に関する補助制度をまとめています。
県によっては補助がない場合もありますが、市町村レベルで支援を行っているケースもあるため、必ずお住まいの自治体の公式サイトを確認してください。
北海道・東北地方
北海道・東北地方では福島県や山形県など一部の県で太陽光や蓄電池の補助が実施されていますが、多くの県では市町村レベルの支援が中心です。
| 自治体 | 補助金額 | 申請期間 |
|---|---|---|
| 北海道 | 補助制度なし | ― |
| 青森県 | 補助制度なし | ― |
| 岩手県 | 補助制度なし | ― |
| 宮城県 | 太陽光：3万円/件 蓄電池：4万円/件 | 一次：2025/5/26～6/6 二次：2025/9/29～10/10 三次：2025/11/25～12/5 |
| 秋田県 | 補助制度なし | ― |
| 山形県 | 蓄電池（非FIT） 7万円/kWh or 経費1/3（上限40万円） 蓄電池（FIT） 2万円/kWh or 経費1/3（上限10万円） 蓄電池（卒FIT） 3万円/kWh or 経費1/6（上限20万円） | 2025/3/14～11/28 |
| 福島県 | 太陽光（FITあり）：4万円/kW（上限16万円） 太陽光（FITなし）：7万円/kW（上限42万円） 蓄電池：4万円/kWh（上限20万円） | FITあり太陽光・蓄電池 2025/5/19～2026/3/13 FITなし太陽光 2025/5/19～2026/2/6 |
関東地方
関東地方は東京都や神奈川県を中心に、全国でも特に高額な補助金が用意されています。東京都は蓄電池を含めた大規模な支援を行っており、コスト削減効果が大きいのが特徴です。
| 自治体 | 補助金額 | 申請期間 |
|---|---|---|
| 茨城県 | 補助制度なし | ― |
| 栃木県 | 太陽光：7万円/kW（上限28万円） 蓄電池：経費の1/3（上限25.8万円） | 2025/5/7～10/31 |
| 群馬県 | 太陽光：7万円/世帯（一律） 蓄電池：経費の1/3（上限額なし） | 2025年6月上旬～8月下旬 |
| 埼玉県 | 太陽光：7万円/件（上限35万円） 蓄電池：10万円/件（定額） | 2025/5/26～2026/1/30 |
| 千葉県 | 補助制度なし | ― |
| 東京都 | 太陽光（新築）：12万円/kW（3.6kWまで、上限36万円） 太陽光（既存）：15万円/kW（3.75kWまで、上限45万円） 蓄電池：12万円/kWh | 事前申込 2025/5/30開始 本申請 2025/6/30～2026/3/31 |
| 神奈川県 | 太陽光：7万円/kW 蓄電池：15万円/台（定額） | 2025/4/25～12/26 |
| 山梨県 | 太陽光：3万円/kW 蓄電池：25万円/台 | 2025/4/7～11/28 |
中部地方
中部地方では日本海側や内陸部の県で県独自の補助金があります。太陽光と蓄電池の同時設置で単価が上がるなど、設置パターンに応じたメニューもあります。
| 自治体 | 補助金額 | 申請期間 |
|---|---|---|
| 新潟県 | 太陽光：7万円/kW（最大31.5万円） 蓄電池：経費の1/3（最大25万円） | 2025/4/14～2026/1/30 |
| 富山県 | 太陽光（自家消費型）：7万円/kW（上限35万円） 蓄電池：経費の1/3（最大25万円） | 2025/5/1～11/28 |
| 石川県 | 太陽光：7万円/kW（最大35万円） | 2025/5/1～12/26 |
| 福井県 | 太陽光＋蓄電池：7万円/kW（最大35万円） 太陽光単独：5万円/kW（上限25万円） 蓄電池：経費の1/3（最大5万円） | 2025/5/1～10/31 |
| 山梨県 | 太陽光：3万円/kW 蓄電池：25万円/台 | 2025/4/7～11/28 |
| 長野県 | 太陽光＋蓄電池：20万円（定額） 蓄電池のみ：15万円（定額） | 2025/4/21～2026/2/27 |
| 岐阜県 | 補助制度なし | ― |
| 静岡県 | 補助制度なし | ― |
| 愛知県 | 補助制度なし | ― |
| 三重県 | 補助制度なし | ― |
近畿地方
近畿地方では、滋賀県に区域別の多段メニューがあり、和歌山県は蓄電池の上限が比較的高めです。一方で大阪府・京都府などは県単位の補助はありません。
| 自治体 | 補助金額 | 申請期間 |
|---|---|---|
| 滋賀県 | 基本対策：太陽光4万円/件、蓄電池5万円/件 重点対策：太陽光7万円/kW（上限30万円 蓄電池経費1/3（上限30万円） 促進区域：太陽光7万円/kW（上限なし） 蓄電池経費1/3（上限なし） | 2025/5/1～（随時） |
| 京都府 | 補助制度なし | ― |
| 大阪府 | 補助制度なし | ― |
| 兵庫県 | 補助制度なし（V2Hのみ10万円補助） | 2025/6/26～9/30（V2Hのみ） |
| 奈良県 | 蓄電池：経費1/3（最大20万円） | 2025/6/16～2026/1/30 |
| 和歌山県 | 太陽光：7万円/kW 蓄電池：経費の1/3（47万円） | 一次：2025/5/21～7/18 二次：2025/8/18～10/17 |
中国・四国地方
四国地方では徳島県・香川県に県独自の枠があり、太陽光と蓄電池の組み合わせや自家消費連系が条件となるケースがあります。中国地方には、県単位での補助金はありません。
| 自治体 | 補助金額 | 申請期間 |
|---|---|---|
| 鳥取県 | 補助制度なし | ― |
| 島根県 | 補助制度なし | ― |
| 岡山県 | 補助制度なし | ― |
| 広島県 | 補助制度なし | ― |
| 山口県 | 補助制度なし | ― |
| 自治体 | 補助金額 | 申請期間 |
|---|---|---|
| 徳島県 | 太陽光：7万円/kW（上限35万円） 蓄電池：経費の1/3（最大25.8万円） | 2025/5/19～12/31 |
| 香川県 | 蓄電池：経費の1/10（最大10万円） | 予約受付：2025/5/12～2026/2/27 本申請：2025/5/12～2026/3/31 |
| 愛媛県 | 補助制度なし | ― |
| 高知県 | 補助制度なし | ― |
九州地方
九州・沖縄地方は日射条件の良さから市町村や電力会社の施策も活用余地があります。県単位での補助がない場合も、自治体の制度を確認しましょう。
| 自治体 | 補助金額 | 申請期間 |
|---|---|---|
| 福岡県 | 補助制度なし | ― |
| 佐賀県 | 補助制度なし | ― |
| 長崎県 | 補助制度なし | ― |
| 熊本県 | 補助制度なし | ― |
| 大分県 | 蓄電池（太陽光併設条件）：経費の1/3（上限50万円） | 二次募集：2025/4/2～4/18（抽選日4/22） |
| 宮崎県 | 太陽光：3.5万円/kW（上限21万円） 蓄電池：経費の1/3または5万円/kWh（上限50万円） | 2025/6/20～12/5 |
| 鹿児島県 | 補助制度なし | ― |
| 沖縄県 | 補助制度なし | ― |
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太陽光発電の相場価格
太陽光発電を導入する際に一番気になるのは、費用面です。設置コストは住宅の状態やシステム容量によって大きく変わります。ここでは相場となる価格帯と、その内訳について整理しました。
1kWあたりの設置費用
住宅用の太陽光発電は、1kWあたりおおよそ26万～29万円が標準的な価格帯です。
新築の場合は平均28.6万円/kW、既築の場合は32.6万円/kW程度とされており、既築の方がやや割高になります。これは屋根補強や追加工事が必要になるケースが多いためです。
容量ごとの費用目安
実際に導入する容量によって総費用は変わります。代表的な目安は以下のとおりです。
| 容量 | 新築住宅 | 既存住宅 |
|---|---|---|
| 3kW | 約85.8万円 | 約97.8万円 |
| 4kW | 約114.4万円 | 約130.4万円 |
| 5kW | 約143.0万円 | 約163.0万円 |
| 6kW | 約171.6万円 | 約195.6万円 |
一般的な戸建て住宅では4～6kWが選ばれることが多く、この場合の費用は120万～200万円程度が相場となります。
導入費用の構成
太陽光発電の総額はパネル代だけではなく、周辺機器や工事費が含まれています。内訳の目安は以下のとおりです。
- ソーラーパネル：1kWあたり13万～15万円（全体の40～50％）
- パワーコンディショナー：20万～30万円（約4～5万円/kW換算）
- 架台：1kWあたり2万～4万円
- 設置工事費：1kWあたり5万～8万円（全体の20～30％）
既築住宅では屋根の老朽化や構造の関係で補修が必要になることもあり、その分の追加費用がかかる場合があります。
蓄電池を組み合わせた場合
近年は太陽光とあわせて蓄電池を設置するケースも増えています。家庭用蓄電池の相場は1kWhあたり15万～25万円で、設置工事費や関連機器の費用も加算されます。
| 容量 | 本体価格 | 設置込み総額 |
|---|---|---|
| 5kWh | 約75万～125万円 | 約150万～200万円 |
| 10kWh | 約150万～250万円 | 約250万～350万円 |
5kWh規模なら150万円前後から導入できることもありますが、高性能モデルや後付け工事が必要な場合は200万円を超えるケースもあります。
太陽光発電の価格については、以下の記事で詳しく解説しています。
太陽光発電補助金を申請する際の注意点
太陽光発電の補助金は自治体ごとに制度の内容が異なるため、事前に条件を確認しないと対象外となることもあります。ここでは代表的な注意点を整理します。
対象設備の条件が自治体によって異なる
同じ住宅用太陽光でも、対象となる設備仕様は自治体ごとに異なります。
- パネルの変換効率が一定以上であること
- 蓄電池とセットで導入すること
- リース契約・中古品は対象外が多い
契約後に条件外と判明すると、補助金は受けられません。必ず購入前に要綱を確認しましょう。
申請のタイミングに違いがある
自治体によって、申請タイミングが異なることにも注意が必要です。
- 工事着工前に申請が必要な自治体
- 工事完了後に報告・申請する自治体
機器設置前に事前申請が必要な自治体では、申請をせずに工事を始めると補助金の対象外になります。そのため、必ず申請スケジュールを把握したうえで工事を進めることが大切です。
予算上限に達すると申請受付期間中でも締め切られる
太陽光発電の補助金には、年度ごとに予算が設定されています。予算の上限に達すると、申請期間の途中であっても受付が打ち切られることがあります。
さらに、ほとんどの自治体では先着順が採用されています。
確実に申請するためには、必要書類を事前にそろえ、受付開始と同時に提出できる体制を整えておきましょう。こうした準備が補助金を受け取れるかどうかを左右します。
対象者や住宅条件に違いがある
太陽光発電の補助金は、基本的に自らが居住する住宅に設置する個人が対象です。ただし、自治体によって細かな条件が異なります。
- 新築のみ対象／既築も対象
- 賃貸住宅は対象外が多い
- 住民票のある住所に設置すること
このような条件を満たさないと、申請しても承認されない可能性があります。補助金を確実に受けるためには、申請条件がを満たしているか事前に確認しておくことが大切です。
補助金の併用ができるかは自治体による
国・都道府県・市町村の補助金は、併用できる場合と禁止される場合があります。
- 国の制度と併用可とする自治体
- 他の公的補助金と重複不可とする自治体
- 同一経費の二重申請は禁止
制度を組み合わせれば補助額は大きくなりますが、誤申請は返還のリスクも考えられます。必ず要綱で確認しましょう。
太陽光発電を導入するメリット・デメリット
太陽光発電は光熱費削減や災害時の備えなど大きなメリットがある一方で、初期費用や設置条件といった注意点もあります。
補助金を活用すれば負担を軽減できますが、導入前に両面を理解しておくことが大切です。
太陽光発電を導入するメリット
太陽光発電の最大のメリットは光熱費の削減です。昼間に発電した電力を自宅で使えるため、電力会社から購入する電気を減らせます。余剰電力を売電できる点や、災害時に非常用電源として活用できる点も魅力です。さらに補助金を利用すれば初期費用を抑えながら導入できます。
- 自家消費で電気代を大幅に削減できる
- 余剰電力を売電して収入につなげられる
- 災害時の非常用電源として活用できる
- 補助金の活用で初期費用を軽減できる
太陽光発電を導入するデメリット
一方で、太陽光発電には初期費用の高さというデメリットがあります。補助金で軽減できても数十万円の自己負担が必要になるケースが一般的です。また、屋根の向きや日当たりなど設置環境によって発電量が左右される、メンテナンスや機器交換にコストがかかる点にも考慮が必要です。
- 初期費用が高額（100万円前後〜が一般的）
- 屋根の向き・日当たり次第で発電効率が変わる
- パワーコンディショナなどの交換費用がかかる
- 設置環境によっては十分な効果が得られない可能性がある
補助金を利用すれば負担は減りますが、導入前には「自宅環境でどの程度の発電が見込めるか」「長期的にどのくらい節約になるか」を見積もりで確認しておくことが重要です。
太陽光発電のメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
＼「初期費用が高額」は補助金で解決！／
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太陽光発電補助金に関するよくある質問
太陽光発電や蓄電池の補助金には制度ごとに違いがあり、「ローンで購入した場合は？」「売電と補助金は両立できるの？」といった疑問を持つ方が多いです。ここでは特に問い合わせが多い5つの質問をまとめました。
- Qこどもエコすまい支援事業で太陽光発電は対象になりますか？
- A
太陽光発電設備そのものは対象外です。ただし、断熱改修や高効率給湯器などの必須工事とあわせて導入する場合に関連工事費が補助対象に含まれるケースがあります。
- Q太陽光パネルをローンで購入した場合、補助金は使えますか？
- A
ローンが利用できるかどうかは自治体によって異なります。補助要件として「申請時までに支払いが完了していること」が条件とされる場合があり、その場合はローンを利用していても、申請の時点で支払いを済ませている必要があります。
- Qソーラーカーポートの設置にも補助金は使えますか？
- A
個人住宅向けの補助制度では、ソーラーカーポートや建材一体型太陽光発電設備は「対象外」になるケースが多いです。
ただし、自治体によっては車庫や納屋に太陽光発電設備を設置することが認められている場合もあります。
- QPPAやリース契約で設置した場合、補助金はもらえますか？
- A
原則として補助金は「申請者が設備を所有していること」が条件です。そのため、PPA（第三者所有モデル）やリース契約は対象外となります。ただし、一部自治体では自家消費型PPAを補助対象とする制度もあるため、必ず最新の公募要領を確認してください。
- Q売電を行う場合、補助金との関係はありますか？
- A
補助金の交付自体は、売電の有無に関わらず可能です。ただし、FIT（固定価格買取制度）を利用する場合は補助金の対象外または減額となるケースがあります。
また売電収入は課税対象にもなるため、確定申告が必要になる場合があります。
太陽光発電補助金まとめ
2025年度も、自治体を中心に住宅用太陽光発電を対象とした補助制度が実施されています。国の制度では「住宅省エネ2025キャンペーン」や「ZEH支援事業」が利用可能ですが、太陽光単体は対象外で、断熱改修や高効率設備とのセット導入が前提となります。自治体独自の制度と組み合わせられる場合もあるため、活用できる補助を確認しておきましょう。
ただし、補助金は予算上限に達すると受付が終了するため、申請を検討している方は早めの準備が欠かせません。
- 国の制度：断熱改修や高効率設備とセットで利用可能（住宅省エネ2025キャンペーン、ZEH支援事業など）
- 自治体の補助金：都道府県・市町村ごとに金額・条件が異なる
- 予算上限に達すると早期終了するため、事前準備が必要
- 国と自治体の制度を併用できる場合がある
- 補助金活用で導入費用（相場120〜200万円）の負担を大幅に軽減できる
- 県で制度がなくても、市町村レベルで補助がある場合がある
太陽光発電は長期的な節電効果が大きい設備だからこそ、複数社の見積もりを比較して最適なプランを選ぶことが大切です。
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